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白紙委任していない国民、依然カギ握る「第3の矢」

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「アベノミクスの3本の矢」のうち、第1の矢の金融緩和、第2の矢の財政出動が進み、残る第3の矢の成長戦略が成果を遂げるかが、カギとみられる。

暮れの衆議院選挙では、アベノミクスは失敗だと訴えた野党に反し、道半ばだが「この道しかない」と訴えた安倍首相の下、与党で前回並みの議席数を獲得したことから、国民は「アベノミクをもう少し見てみよう」という判断をしたとみていいのだろう。

選挙の結果は、決して国民が安倍政治のすべてを白紙委任したということではないのだが、選挙は「比較の世界」のことだから、現政権の続行を後押しすることにほかならない。

期待がかかる第3の矢の成長戦略とは、既存の産業で埋もれているものを再興する、あるいはこれまでになかった産業を新たに生み出すことだ。

既存の産業の中には、これまで日本国で培った技術がありながら、人件費の安い国に取って代わられたという現状がある。こうした産業を、効率よく収益があがるものへと転換していく打開策が必要だ。

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金融緩和で円安に向かう現在だが、長期間続いた円高で、国内の既存の工場などが諸外国に流出し、産業の空洞化に拍車をかけた。

農産物もアメリカやオーストラリアなどの大規模農業と生産効率に開きがあり、結局は価格で輸入ものに負けてしまう。活路は、付加価値をつけるか、むしろ諸外国より廉価で世界に売れる農産物の生産を目指し、マーケットを世界に求めていくしかない。

新たな産業とは、たとえばiPS細胞研究がその一つだが、これまででは考えられなかった遺伝子医療を日本発で世界に売り出すことや、原子力発電や新幹線技術などの輸出で、諸外国に新しいマーケットを開拓するなど、新たな産業を生み出そうというのが、アベノミクスの成長戦略だ。これまでは禁じていたカジノ産業を導入し、観光ビジネスの目玉にしようというのも、その一つだ。

ところが、第3の矢は現時点では思うような成果が見られず、成否が問われているのも事実だ。

アベノミクスが想定通りにうまくいけば、法人税収が増大し、同時に給与生活者の所得に反映されることで、所得税からの徴税プラス個人消費が湧く。それにより、消費税を通じての徴収も見込めるというのだ。

だが、こうした好循環の前に誤算も生じている。すなわち、財政再建目的で税率を10%と決めていた消費税増税を延期したり、諸外国との格差是正のための法人税率引き下げを決定したことなどで、財源不足が生じている。また、景気回復までに費やされる景気刺激予算、消費税増税対策としての低所得者手当、子育て支援などの予算の支出が重くのしかかる。

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2015/01/08 08:00 世界のニュース TB(0) CM(0)
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